八葉会 大石記念病院|心の病基礎知識−うつ病(05)リハビリ期
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心の病 基礎知識
■ うつ病
 ■ 統合失調症
心の病の基礎的な知識、治療法について、 家族教室のテキストからご紹介します。
監修/大石光枝
(大石記念病院 副院長) 

5 》 リハビリ期

揺り戻しの波が現れるこの時期、患者さんは不安を抱えながら過ごしています。
リハビリ期を上手に乗り切る工夫についてお伝えします。

■ 事例 《頑張りきれなくなったAさん【4】》
焦りから職場復帰を急いだため、症状が再燃。もう一度、休養に専念することになった。
『もうあの辛い日々には戻りたくない…』。Aさんは、今度こそ職場のことは忘れて、しっかり休養するつもりだった。
それでも、妻や子どもが出払った家の中で1人ぽつねんと過ごしていると、
『また仕事に戻れるだろうか?』『お荷物になってるだけでは…?』と不安になり、
後ろ向きな考えが堂々めぐりを始めてしまう。
主治医は診察と並行して、心理士の面接を受けることを勧めた。
心理士は、Aさんの不安を受け止め、『この時期には良くなったり悪くなったりの波が繰り返されます。
一直線に良くなるわけではないので、不安や心配が出てくるのは自然なこと。
焦らないで、少しずつ出来ることを一緒に考えていきましょう』
『まずリハビリのための生活メニューを作って、少しずつ試して行きませんか?』と提案した。
@毎日の生活リズムを整える、A日中はなるべく起きて過ごす、B疲れたら休みをとる、
C不安な考えから距離をとる ── この4つを踏まえた緩やかなプランを立て、
図書館への外出、散歩、慣らしのためのPC操作と、段階的なリハビリに取り組むことになった。
生活の枠組みが決まってほっとする反面、思うようにいかないと、落ち込んでしまう日もあった。
不安な考えに陥りそうな時は、力を抜いて深呼吸をしたり、距離を置いて、違う見方はないかを探すように心がけた。
心理士はAさんの生活ぶりを聴いて、波はあっても徐々に上向きになっていること、
焦らずに今のメニューを続けてみるようにと伝えた。
ゆっくりながらも前進していることを実感し、やっと自信が戻ってくるのを感じたAさんだった。

リハビリ期の過ごし方
リハビリ期では、睡眠、食事、疲労感などは以前より回復しているものの、
まだまだ不安は強く、集中力や判断力も不十分。
決められない、動けない、自信がない、生き甲斐がないと、悲観的な考えに陥ることも少なくありません。
まずは毎日の生活リズムを整え、段階的に日中の活動を増やしていくこと、
活動を通じて自信を取り戻していくことが必要です。
多少の揺り戻しはあっても、焦らず、ゆったり構えることが大切。
最近はうつ病のデイケアや、職場復帰プログラムを用意している施設も増えています。

【参考図書】: 下園壮太『うつからの脱出』日本評論社

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